2021-04

離され島冒険記第二部「大陸へ」

離され島冒険記第二部「大陸へ」2-9.別バージョン

一歩、 細長く伸びた背の低い炉、座っている一人の男、右手にはこて、炉で熱せられる鉄塊、ふいごの取手が動く、黄色い炎、舞い散る火の粉、槌を構える二人の男。 二歩、 背後に続くケンの気配、炉から取り出される鉄塊、槌が持ち上げられ、
離され島冒険記第二部「大陸へ」

離され島冒険記第二部「大陸へ」2-9.

最初に目に入ったのは、細長く伸びた背の低い炉とその手前に座っている一人の男だった。男の右手にはこてが握られており、そのこては、鉄の塊を挟んでいた。鉄塊は今、炉で熱せられている。男の左手は炉に風を送るふいごの取手を握っていて、ゆるやかに前後していた。
離され島冒険記第二部「大陸へ」

離され島冒険記第二部「大陸へ」2-8.

翌朝、ラウトが中々起き上がれないという事態になった。離され島や彼の島ではいつも元気一杯だった彼がなぜこんなことになってしまったのか。「雨でもないのに星が見えないなんて」夜中、ラウトの口からうわごとが漏れるのをケン、ソウ、そして僕も耳にしていた。