離され島冒険記第二部「大陸へ」

離され島冒険記第二部「大陸へ」

離され島冒険記第二部「大陸へ」1-3.

テラの真剣なまなざしに一瞬全員が息を飲んだ。こんな時、最初に話し出すのは決まってソウだ。「お姉ちゃんが帰りたいのはわかるよ。まあ村の皆に元気な顔を見せたいよね。それに魚獲りも弓もこんなに上手くなったのだから腕を見せたいよな。いいよ、帰ろう」
離され島冒険記第二部「大陸へ」

離され島冒険記第二部「大陸へ」1-2.

「何言ってるの?それを決めるのはリョウ、あなたでしょう?」 テラの言う通りだった。食料となる魚は自分達で調達できる。となると、そもそも島伝いに進むのであれば、この島の人々に手伝ってもらうことはそれほどない。
離され島冒険記第二部「大陸へ」

離され島冒険記第二部「大陸へ」1-1.

引き潮の時、迷い込んだ魚を狙うため息を潜めて岩陰で待つ。水中を影が動いた。瞬間、先端の星屑石が煌めいた。銛を日にかざす。大きな石鯛がバタバタと暴れている。「リョウ、やったわね」 後ろから声がかかった。いつの間にかテラが来ていたのだ。
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