草原のチャド

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草原のチャド1-5.絶対絶命

蜃気楼は遠くの景色をまるですぐそこにあるように見せていた。いつも見ている草原のほんのすぐ先に、湖とナツメヤシの茂る素晴らしい場所があるとチャドはかんちがいしていたのだった。チャドは周囲を気にすることも忘れてどんどん進んだ。
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草原のチャド1-4.蜃気楼

大きな大きな水たまりが揺らめきながら中空に浮かんでいた。水面に太陽の光が反射してキラキラ輝いているのがわかった。 それは蜃気楼だった。
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草原のチャド1-3.独り立ち

大きくなるにしたがってチャドは自分のことは自分でやるようになっていった。そしていつしかチャドも力のある若いオスの役割を負うようになっていた。
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草原のチャド1-2.成長

 少し大きくなり、わずかながらでも自分で餌を取れるようになると、チャドは母親から徐々に離れ、子供同士で遊ぶようになった。一緒に暮らす年配の仲間ともよく話しをするようになった。年上の仲間から自分の知らない話を聞くのは楽しくてためになった。
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草原のチャド1-1.誕生

スポンサーリンク 700万年遡る、人が人になる前の遠い昔の物語です。 その朝、赤ちゃんが生まれた。こげ茶色の毛で全身を覆われた小さな赤ちゃんは、地平線から顔を出した太陽の最初の光を一身に浴びて、まるで輝くようだった。母親はその子をチャドと名...
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