離され島冒険記第三部「国興」 離され島冒険記第三部「国興」b-3鍛鉄2 「父さん、自分達だけでやってみるよ」 炉の向こうで星屑石を打ち掻いている父に僕は言った。 「そうだな、やってみることだな」 父は手元を見ながら言った。 2021.12.26 離され島冒険記第三部「国興」
離され島冒険記第三部「国興」 離され島冒険記第三部「国興」b-2鍛鉄1 満月の晩、僕とケン、そしてソウの三人は村中の男衆が集まる会合に参加した。僕らは腰にそれぞれ剣を下げ、一方の手で星屑石を仕込んだ杖を握っていた。 2021.12.19 離され島冒険記第三部「国興」
離され島冒険記第三部「国興」 離され島冒険記第三部「国興」b-1帰路6 この川をたどれば故郷の村に行き着くことができる。少しでも早く村について、母さんや父さん、そして、長く離れている友人達に会いたい。そんな思いを胸に抱きながら、僕達は木の根を超え、春から夏に向かう季節の中で鋭く切れやすい葉を伸ばしつつある草を掻き分けながら進んだ。 2021.12.12 離され島冒険記第三部「国興」