離され島冒険記第二部「大陸へ」

離され島冒険記第二部「大陸へ」1-5.

夕食後、僕らはラウトの小屋に向かった。村に帰りたい気持ちをラウトのお父さんに伝え、もう少し待てと言う意味を聞いてみようと考えたのだった。ラウトのお父さんが待てと言うのならば、待った方が良い理由があるのだろうとケン僕は考えた。
棚田の恋

棚田の恋1-8.除草隊

良太はおしゃべりな女性陣から幾多の質問を受けた。「なして、ここさ来たの?」「米農家さ、継ぐだか?」「どこさ、住んでるの?」「結婚してるだか?」最後の質問はいつも決まっていた。「誰か良い人いないの?(付き合っている人はいないのか?)」
離され島冒険記第二部「大陸へ」

離され島冒険記第二部「大陸へ」1-4.

テラ、ケン、そしてソウの寝息が耳に付く。僕は夕食時の村に帰る話が引っかかって眠ることができなかった。ラウトのこの島は山の麓にある僕らの村に比べてとても暮らしやすい。海に囲まれていて冬でも暖かいこの島では、食べ物の心配をする必要がないのだ。
離され島冒険記第二部「大陸へ」

離され島冒険記第二部「大陸へ」1-3.

テラの真剣なまなざしに一瞬全員が息を飲んだ。こんな時、最初に話し出すのは決まってソウだ。「お姉ちゃんが帰りたいのはわかるよ。まあ村の皆に元気な顔を見せたいよね。それに魚獲りも弓もこんなに上手くなったのだから腕を見せたいよな。いいよ、帰ろう」
離され島冒険記第二部「大陸へ」

離され島冒険記第二部「大陸へ」1-2.

「何言ってるの?それを決めるのはリョウ、あなたでしょう?」 テラの言う通りだった。食料となる魚は自分達で調達できる。となると、そもそも島伝いに進むのであれば、この島の人々に手伝ってもらうことはそれほどない。
草原のチャド

草原のチャドKindle版

人が人になる前の冒険の物語。森の中で生まれたチャドは森と草原の行き来をしながら暮らしていました。私達の遠い祖先はどこから現れてどこに行ったのか。 Kindle Unlimited会員は読み放題となっております。
離され島冒険記第二部「大陸へ」

離され島冒険記第二部「大陸へ」1-1.

引き潮の時、迷い込んだ魚を狙うため息を潜めて岩陰で待つ。水中を影が動いた。瞬間、先端の星屑石が煌めいた。銛を日にかざす。大きな石鯛がバタバタと暴れている。「リョウ、やったわね」 後ろから声がかかった。いつの間にかテラが来ていたのだ。
棚田の恋

棚田の恋1-7.田植え

田植えの前に苗を育てるのは稲作にとってとても重要だ。「苗半分」つまり苗を上手く育てることは米策における収穫までの道程の内の半分を終わったようなものだという人すらいるほどだ。
棚田の恋

棚田の恋1-6.田舎

移住初日、日曜日だったが良太は研修先となる農家に到着の挨拶に向かった。米35ヘクタールを主体とする家族経営に近いの農業法人だった。一般住宅で言えば3階建て程度の高さのある真四角な建物の入り口ドアをノックして、アルミ製ドアを開く。
草原のチャド

草原のチャド2-5.あとがき

草原のチャドをお読みいただいてありがとうございました。ブログ版チャドの旅は将来の伴侶らしき女の子との出会いをもって終わりますが、改定の後、AMAZON kindleの電子書籍として出版します。そちらもお楽しみいただければ幸いです。
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